イベント・研修会

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第30回静岡県精神保健福祉大会

令和4年1月21日(金)、第30回静岡県精神保健福祉大会を静岡県総合社会福祉会館703会議室にて会員・市民39人の参加のもとに開催いたしました。新型コロナウィルスのオミクロン株感染が急拡大したために、来賓のご招待も取りやめ参加人数を制限し、加えて午後から予定していた「新春拡大会長懇談会」も中止とし午前中の式典と記念講演のみとしました。

<第1部> 式典 10:00~11:00

 1:理事長挨拶  2:令和3年度中間活動報告  3:令和4年度事業計画概要説明  4:みんなねっと報告  5:功労者表彰  

 吉村理事長の挨拶・事業中間報告等に続いて、赤池みんなねっと理事から活動のご報告があり、令和3年度の功労賞表彰を行い ました。表彰された皆様の、長年にわたる精神障害者の社会復帰に向 けての活動実績と功労に対して御礼と感謝を申し 上げます。

<第2部> 記念講演 11:00~12:20
      「もくせい会の50年について」
 静岡県連は、昭和46年6月に静岡県精神障害者家族会連合会(もくせい会)として設立され、令和3年に50年の節目を迎えました。そこで、設立当時からの歴史をよくご存じの山城厚生静岡福祉大学名誉教授に、懐かしい話や苦労話などをご講演いただきました。

<講演要旨>
【家族会誕生の頃の背景】
精神障害者に対する社会の偏見・差別が厳しい中、ライシャワー大使刺傷事件が発生(S39年)。『精神病者を野放しにするな!』というマスコミ報道と世論を背景に国の『隔離政策』が始まった。
【静岡県の家族会の誕生】
社会の偏見打破や医療費軽減など精神病者の救済を目的に、青島金次郎氏が静岡県で最初の家族会『藤枝心愛会』を立ち上げた(S42年3月)。家族会の事務を保健所が引き受けるなど精力的な連携によるところが大きかった。近隣地域へも家族会設立を働きかけた結果、中部地区に4家族会が誕生した(S45年)。
【県連合会の誕生と活動】
5家族会を中心として静岡県精神障害者家族会連合会(もくせい会)を結成した(S46年6月)。県内各地にも家族会拡大運動を展開していく。医療費助成に関する陳情運動は結成当初から開始、県下で初めて大井川町にて実現。県下への拡大から全国モデルにもなった。その後、大型社会復帰施設の設置を県に要望するが実現に至らず、S49年に静心会が自力で『友愛寮』(共同住居)設立。県も社会復帰センターを4カ所整備した。S57年の心明会の『ともえ作業所』設置から共同作業所が全県へと拡大した。
【もくせい会のパワー】
全国精神障害者家族会連合会(全家連)の会長、常務理事など中枢となる役職を任される。
  S56年 第14回全国大会(静岡文化会館)開催
  H12年 第33回全国大会(グランシップ)開催
【これからの活動】
戦後生まれのもくせい会にとって、偏見などの厳しい中での50年にわたる取り組みだった。少子化が進む環境では会員の増加は望めない。『質の向上』(入って良かったと思える活動)を大事にしてください。

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